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2015年11月21日 (土)

11月22日の「聖書と典礼」

11月22日『王であるキリスト』

わたしが王とは、あなたが言っていることです。

(ヨハネによる福音1837節より)

 

 

1朗読          ダニエル書

( 71314 )

幻の中で、ダニエルは4匹の獣(当時の世界を支配していた大帝国を表す)を

見た後、神の裁きの到来を見る。

 

 

ダニエルの預言

夜の幻をなお見ていると、
見よ、「人の子」のような者が天の雲に乗り
日の老いたる者」の前に来て、そのもとに進み
権威、威光、王権を受けた。
諸国、諸族、諸言語の民は皆、彼に仕え
彼の支配はとこしえに続き
その統治は滅びることがない。

 

(註)人の子……もともと人間を意味することば(詩編857節参照)。ダニエル書のこの箇所から、神が遣わされているメシア的王を指すようになる。

(註)日の老いたる者……神のこと。このことばは特に神の永遠性を表す。

 

 

 

2朗読          黙 示

158節 )

ヨハネがアジア州の7つの教会に書き送った形式をとる

黙示録のはじめの挨拶の部分

 

 

ヨハネの黙示

証人〔であり、〕誠実な方、死者の中から最初に復活した方、地上の王たちの支配者、イエス・キリストから恵みと平和があなたがたにあるように。
 わたしたちを愛し、御自分の血によって罪から解放してくださった方に、わたしたちを王とし、御自身の父である神に仕える祭司としてくださった方に、栄光と力が世々限りなくありますように、アーメン
 見よ、その方が雲に乗って来られる。
 すべての人の目が彼を仰ぎ見る、
 ことに、彼を突き刺した者どもは。
 地上の諸民族は皆、彼のために嘆き悲しむ。
然り、アーメン。
 神である主、今おられ、かつておられ、やがて来られる方、全能者がこう言われる。「わたしはアルファであり、オメガである。」

 

(註)証人 誠実な方……「真実な証人」ともとれる。黙示録の中で「証人」は殉教者を意味することばでもある。

(註)わたしたちを~祭司とし……出エジプト記1956節などを参照。

(註)アーメン……ヘブライ語で「確かに」の意味。

(註)見よ~……ダニエル主713節(第1朗読)やゼカリア書1210節からとられた表現。

(註)アルファ オメガ……ギリシャ語のアルファベットの最初と最後の文字。「初め」と「終わり」の意味。

 

 

 

福音朗読             ヨハネによる福音

逮捕されたイエスがローマ総督ピラトによって訊問される場面。

( Ⅰ833b~37節 )

 

 

ヨハネによる福音

〔そのとき、ピラトはイエスに、〕「お前がユダヤ人の王なのか」と言った。イエスはお答えになった。「あなたは自分の考えで、そう言うのですか。それとも、ほかの者がわたしについて、あなたにそう言ったのですか。」ピラトは言い返した。「わたしはユダヤ人なのか。お前の同胞や祭司長たちが、お前をわたしに引き渡したのだ。いったい何をしたのか。」イエスはお答えになった。「わたしの国は、この世には属していない。もし、わたしの国がこの世に属していれば、わたしがユダヤ人に引き渡されないように、部下が戦ったことだろう。しかし、実際、わたしの国はこの世には属していない。」そこでピラトが、「それでは、やはり王なのか」と言うと、イエスはお答えになった。「わたしが王だとは、あなたが言っていることです。わたしは真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、わたしの声を聞く。」

 

(註)ユダヤ人の王……当時のユダヤはローマ帝国の直轄領になっていてユダヤ人の王はいない。もしユダヤ人の王を自称すれば、ローマ帝国に対する反逆罪となる。

(註)わたしの国……わたしの国(バシレイア)という言葉は、イエスが王(バシレウス)であることをある意味で認める発言である。もちろんそれは、ピラトが考えるのとは全く違った意味での王である。

(註)真理……信頼すべき神ご自身と、神について明らかにすることを意味することば。

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」20151122より)

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