« ミサ時間のお知らせ | トップページ | 12月25日(日中のミサ)の「聖書と典礼」 »

2015年12月24日 (木)

12月25日(夜半)の「聖書と典礼」

12月25日『主の降誕』(夜半のミサ)

今日、あなたがたのために救い主がお生まれになった。

(福音朗読主題句 ルカによる福音 211節より)

 

 

1朗読                イザヤ書

( 91-3節、5-6 )

紀元前8世紀、ガリラヤ地方はアッシリヤ帝国の属州となった。

エルサレムから遠く離れ、同胞から切り離されてしまった

ガリラヤの人々は暗黒の中にいた。

預言者はこの民に救いを告げ知らせる。

 

イザヤの預言

闇の中を歩む民は、大いなる光を見
死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。
あなたは深い喜びと
大きな楽しみをお与えになり
人々は御前に喜び祝った。
刈り入れの時を祝うように
戦利品を分け合って楽しむように。
彼らの負う軛、肩を打つ杖、虐げる者の鞭を
あなたはミディアンの日のように
折ってくださった。
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
権威が彼の肩にある。
その名は、「驚くべき指導者、力ある神
永遠の父、平和の君」と唱えられる。
ダビデの王座とその王国に権威は増し
平和は絶えることがない。
王国は正義と恵みの業によって
今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。
万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。

 

(註)ミディアンの日……ミディアン人はラクダ遊牧民として知られている。士師ギデオンは侵入してきたミディアン人を打ち破り、イスラエルを救ったが、この勝利は人間に力によるのではなく、まったく神の力によるものとされた。(士師記68章)。

(註)ひとりのみどりごが……メシア王の即位を歌う詩編27bを思わせる。

(註)その名は――……「名」は単なる呼称ではなく、そのものの本質を表す。ここにあげられている様々な名は、その子どもが神的な王であることを表している。

(註)万軍の主の熱意……「万軍」は神の威厳と力を表すことば。「熱意」は、民に対する神の熱く激しい思いを表すために用いられる語。

 

 

2朗読        テトスへの手紙

211-14節 )

パウロはテトスを「信仰を共にするまことの子」(14)と呼ぶ。

そのテトスに、語るべき教えの中心を述べる。

 

使徒パウロのテトスへの手紙

〔愛する者よ、〕すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。その恵みは、わたしたちが不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活するように教え、また、祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。キリストがわたしたちのために御自身を献げられたのは、わたしたちをあらゆる不法から贖い出し、良い行いに熱心な民を御自分のものとして清めるためだったのです。

 

 

福音朗読         ルカによる福音

21-14節 )

ローマ帝国が地中海一帯を支配していた時代、

その世界の片隅の起こった救い主イエスの誕生の様子が伝えられる。

 

ルカによる福音

そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。
 「いと高きところには栄光、神にあれ、
 地には平和、御心に適う人にあれ。」

 

(註)アウグストゥス……ローマ帝国の初代皇帝。在位紀元前27年~紀元後14年。

(註)最初の住民登録……紀元前86年のことと考えられる。これは人頭税を徴収するための人口調査であった。

 (註)ダビデの家……ダビデは紀元前1000年ごろのイスラエルの王。来たるべき救い主はこのダビデの家系から出ると期待されていた。

(註)ベツレヘム……「パンの家」の意味。ダビデ王の故郷として知られ、預言者ミカによってダビデ王再来の地とされた(ミカ書51節参照)。

(註)主の栄光……神がそこにおられることを表す表現。

(註)メシア……本来は「油そそがれた者」の意味。ギリシャ語では「クリストス(キリスト)」。「救い主」を意味し、ユダヤ人の間では、ダビデ王の再来である理想的な王と考えられていた。

 

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」20151225より)

« ミサ時間のお知らせ | トップページ | 12月25日(日中のミサ)の「聖書と典礼」 »