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2016年12月 9日 (金)

2016年12月11日の「聖書と典礼」

1211() 待降節第3主日 (A年)

来るべき方は、あなたでしょうか。

(マタイによる福音書113節より)

 

 〔イザヤは紀元前8世紀に活躍した預言者。ここでは罪のために罰せられた民の繁栄の回復が預言される。〕

第一朗読           イザヤ書

神は来て、あなたたちを救われる。

(35章16節a、10節)

イザヤの預言

1荒れ野よ、荒れ地よ、喜び躍れ
砂漠よ、喜び、花を咲かせよ
野ばらの花を一面に咲かせよ。

2花を咲かせ
大いに喜んで、声をあげよ。
砂漠はレバノンの栄光を与えられ
カルメルとシャロンの輝きに飾られる。
人々は主の栄光と我らの神の輝きを見る。

                             

3弱った手に力を込め
よろめく膝を強くせよ。

4心おののく人々に言え。
「雄々しくあれ、恐れるな。
見よ、あなたたちの神を。
敵を打ち、悪に報いる神が来られる。
神は来て、あなたたちを救われる。」

 

5そのとき、見えない人の目が開き
聞こえない人の耳が開く。

6aそのとき
歩けなかった人が鹿のように躍り上がる。
口の利けなかった人が喜び歌う。

10主に贖われた人々は帰って来る。
とこしえの喜びを先頭に立てて
喜び歌いつつシオンに帰り着く。
喜びと楽しみが彼らを迎え
嘆きと悲しみは逃げ去る。

(註) 1荒れ野 荒れ地……ユダヤ地方は元々荒れ野が多いが、ここでは町も廃墟となった様子を表している。その中で「花」は生命と繁栄のシンボルである。

(註) 喜びおどれ……待降節第3主日は伝統的に「喜びの主日」と呼ばれる。主の降誕が近い、神の救いがすぐそこまで近づいている、という喜びの雰囲気をこの第1朗読は強く感じさせる。

(註) 2レバノン カルメル シャロン……いずれもユダヤより北に位置する緑豊かな土地の名である。

(註)5-6aそのとき、見えない人の~……イエスのなさったいやしの業は、このことの実現と考えられている(今日の福音参照)。

(註)10シオン……神殿のあるエルサレムの丘。それまで民は国を追われていたのである。

 

 〔ヤコブの手紙には、初代教会における信仰生活についての豊富な勧告が集められている。ここでは、主が再びこられる時を待つ心構えが語られている。〕

第二朗読         ヤコブの手紙

心を固く保ちなさい。主が来られる時が迫っているからである。

(5章710節)

使徒ヤコブの手紙

7兄弟たち、主が来られるときまで忍耐しなさい。農夫は、秋の雨と春の雨が降るまで忍耐しながら、大地の尊い実りを待つのです。8あなたがたも忍耐しなさい。心を固く保ちなさい。主が来られる時が迫っているからです。9兄弟たち、裁きを受けないようにするためには、互いに不平を言わぬことです。裁く方が戸口に立っておられます。10兄弟たち、主の名によって語った預言者たちを、辛抱と忍耐の模範としなさい。

(註) 7秋の雨と春の雨……パレスチナの雨期は冬であり、秋の雨は土地を潤し、春の雨は収穫の前にあたる。どちらも欠くことのできないもの。

 

 〔イエスが宣教活動を始める前に、洗礼者ヨハネはガリラヤの領主ヘロデに捕らえられた(マタイによる福音412節参照)。〕

福音朗読       マタイによる福音書

来たるべき方は、あなたでしょうか。

それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。

(11章211節)

マタイによる福音

2〔そのとき、〕ヨハネは牢の中で、キリストのなさったことを聞いた。そこで、自分の弟子たちを送って、3尋ねさせた。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。」4イエスはお答えになった。「行って、見聞きしていることをヨハネに伝えなさい。5目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている。6わたしにつまずかない人は幸いである。」7ヨハネの弟子たちが帰ると、イエスは群衆にヨハネについて話し始められた。「あなたがたは、何を見に荒れ野へ行ったのか。風にそよぐ葦か。8では、何を見に行ったのか。しなやかな服を着た人か。しなやかな服を着た人なら王宮にいる。9では、何を見に行ったのか。預言者か。そうだ。言っておく。預言者以上の者である。
 
10『見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、
  あなたの前に道を準備させよう』
と書いてあるのは、この人のことだ。
11はっきり言っておく。およそ女から生まれた者のうち、洗礼者ヨハネより偉大な者は現れなかった。しかし、天の国で最も小さな者でも、彼よりは偉大である。

(註) 3来たるべき方……神が遣わすメシア(救い主)のこと。

(註) 5目の見えない人は~……神の救いの日が到来しているしるしである。イザヤ書3556節(今日の第1朗読)参照。なお、「貧しい人は福音を~」はイザヤ書611節参照。

(註)10見よ、わたしは~……出エジプト記2320節、マラキ書31(マルコによる福音12)参照。マラキ書323節によれば、この使者は「エリヤ」である。

(註)11天の国でも最も小さい者でも~……イエスとともに神の国が始まっており、この新しい時代から見ればヨハネはあくまでもそれ以前の約束の時代の人に過ぎないということ。

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」20161211 より)

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