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2017年8月18日 (金)

2017年 8月20日の「聖書と典礼」

2017年 8月20日の「聖書と典礼」

「年間第20主日」 A

「主よ、どうかお助け下さい。」

(マタイ福音書1525)

 

 〔イザヤ書5566章は、バビロン捕囚から帰国した直後の預言者のことばと考えられている。その冒頭で、異邦人に及ぶ普遍的な救いのビジョンが示される。〕

第一朗読         イザヤの預言

わたしは異邦人の子らを聖なるわたしの山に導こう。

(56章1節、67節)

イザヤの預言

1主はこう言われる。
正義を守り、恵みの業を行え。
わたしの救いが実現し
わたしの恵みの業が現れるのは間近い。

6主のもとに集って来た異邦人が
主に仕え、主の名を愛し、その僕となり
安息日を守り、それを汚すことなく
わたしの契約を固く守るなら

7わたしは彼らを聖なるわたしの山に導き
わたしの祈りの家の喜びの祝いに連なることを許す。
彼らが焼き尽くす献げ物といけにえをささげるなら
わたしの祭壇で、わたしはそれを受け入れる。
わたしの家は、すべての民の祈りの家と呼ばれる。

(註) 6安息日を守り……安息日の律法はシナイ契約のしるしであった。(出エジプト記311217節参照)。ここでは神の民になるための条件と考えられている。

(註) 7聖なるわたしの山……エルサレムの神殿があるシオンの山のこと。「祈りの家」も神殿を指す。紀元前五一五年に再建されたばかりだった。

(註) わたしの家は~……マタイ福音書2113節、マルコ福音書1117節、ルカ福音書1946節でイエスが引用することば。

 

 〔キリストへの信仰がユダヤ人よりも異邦人に受け入れられていく様子をパウロは見ていた。パウロはそれがユダヤ人も異邦人も含めた全人類を救う神の計画であると語る。〕

第二朗読       ローマの信徒への手紙

イスラエルに対する神の賜物と招きは取り消されない。

(11章1315節、2932節)

使徒パウロのローマの教会への手紙

 13〔皆さん、〕あなたがた異邦人に言います。わたしは異邦人のための使徒であるので、自分の務めを光栄に思います。14何とかして自分の同胞にねたみを起こさせ、その幾人かでも救いたいのです。15もし彼らの捨てられることが、世界の和解となるならば、彼らが受け入れられることは、死者の中からの命でなくて何でしょう。
29神の賜物と招きとは取り消されないものなのです。30あなたがたは、かつては神に不従順でしたが、今は彼らの不従順によって憐れみを受けています。31それと同じように、彼らも、今はあなたがたが受けた憐れみによって不従順になっていますが、それは、彼ら自身も今憐れみを受けるためなのです。32神はすべての人を不従順の状態に閉じ込められましたが、それは、すべての人を憐れむためだったのです。

(註)13異邦人のための使途……ガラテヤの信徒への手紙279節参照。

(註)14同胞にねたみを起こさせ……ユダヤ人が奮起することを期待する表現。

(註)15彼ら……キリストを受け入れないユダヤ人を指す。

(註)29神の賜物と招き……旧約聖書の中で、ユダヤ人に与えられていたものだった。

 

 〔自分たちの言い伝えを重視して神から離れてしまったファリサイ派や律法学者の姿に続いて、非常に対照的な異邦人の女の信仰が伝えられる。〕

福音朗読       マタイによる福音書

婦人よ、あなたの信仰は立派だ。

(15章2128節)

マタイによる福音

21〔そのとき、〕イエスは、ティルスとシドンの地方に行かれた。22すると、この地に生まれたカナンの女が出て来て、「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください。娘が悪霊にひどく苦しめられています」と叫んだ。23しかし、イエスは何もお答えにならなかった。そこで、弟子たちが近寄って来て願った。「この女を追い払ってください。叫びながらついて来ますので。」
24イエスは、「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」とお答えになった。25しかし、女は来て、イエスの前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と言った。26イエスが、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」とお答えになると、27女は言った。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」28そこで、イエスはお答えになった。「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」そのとき、娘の病気はいやされた。

(註)21ティルス シドン……ガリラヤ地方の北方、地中海に面した異邦人の町の名。

(註)22カナンの女……カナン人はパレスチナの先住民。

(註)24わたしは、イスラエルの家の~……マタイ福音書106節参照。このようなイスラエル民族を優先することばはマタイ福音書だけに見られる。マタイ福音書では、全世界への宣教はイエスの復活後のこととされている(2819節参照)

(註)26子供たち 子犬・・・・・・「子どもたち」はユダヤ人を、「子犬」は異邦人を指す。

 

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」2017820より)

2017年8月18日 (金)

パンダネ「週報」2017年 8月20日号

~~~カトリック兵庫教会報~~~

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2017年8月11日 (金)

2017年 8月13日の「聖書と典礼」

2017年 8月13日の「聖書と典礼」

「年間第19主日」 A

そのとき主が通り過ぎて行かれた。

(列王記上 19章11節)

 

 〔カルメル山で異教の神バアルの預言者と戦い、王妃イゼベルに追われる身となった預言者エリヤは、恐れと疲労のため、自分の死さえも願うようになった。しかし、神はエリヤをホレブ(シナイ山)に導き、そこで新たな使命を与えることになる。〕

第一朗読 列王記上

山の中で主の前に立ちなさい

(19章9節a、1113節a)

列王記

 〔その日、エリヤは神の山ホレブに着き、〕そこにあった洞穴に入り、夜を過ごした。見よ、そのとき、主の言葉があった。主は、「そこを出て、山の中で主の前に立ちなさい」と言われた。見よ、そのとき主が通り過ぎて行かれた。主の御前には非常に激しい風が起こり、山を/裂き、岩を砕いた。しかし、風の中に主はおられなかった。風の後に地震が起こった。しかし、地震の中にも主はおられなかった。地震の後に火が起こった。しかし、火の中にも主はおられなかった。火の後に、静かにささやく声が聞こえた。それを聞くと、エリヤは外套で顔を覆い、出て来て、洞穴の入り口に立った。

 

 

 〔パウロは、キリストによる救いを受け入れなかった多くの同胞(ユダヤ人)のことを思い、心を痛めて語る。このテーマが9~11章で扱われ、イスラエルとすべての民を救う神の計画が語られていく。〕

第二朗読      ローマ の信徒への手紙

兄弟たちのためならば、

神から見捨てられた者となってもよいとさえ思っている。

(9章15節)

使徒パウロのローマの教会への手紙

1 〔皆さん、〕わたしはキリストに結ばれた者として真実を語り、偽りは言わない。わたしの良心も聖霊によって証ししていることですが、2わたしには深い悲しみがあり、わたしの心には絶え間ない痛みがあります。3わたし自身、兄弟たち、つまり肉による同胞のためならば、キリストから離され、神から見捨てられた者となってもよいとさえ思っています。4彼らはイスラエルの民です。神の子としての身分、栄光、契約、律法、礼拝、約束は彼らのものです。5先祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストも彼らから出られたのです。キリストは、万物の上におられる、永遠にほめたたえられる神、アーメン。

(註) 3肉による同胞……ユダヤ人を指す。フランシスコ会訳では「血縁上の同族。

(註) 5肉によれば……「人間としては」の意味。1章3節参照。

 

 〔マタイ福音書は、この出来事の中に、自分たちの教会の不安定な様子を重ね合わせてみているようである。不安におびえる弟子たち(教会)とともにいてくださるキリストへの信頼が求められる。〕

福音朗読       マタイによる福音書

わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。

(14章2233節)

マタイによる福音

22〔人々がパンを食べて満腹した後、〕イエスは弟子たちを強いて舟に乗せ、向こう岸へ先に行かせ、その間に群衆を解散させられた。23群衆を解散させてから、祈るためにひとり山にお登りになった。夕方になっても、ただひとりそこにおられた。24ところが、舟は既に陸から何スタディオンか離れており、逆風のために波に悩まされていた。25夜が明けるころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに行かれた。26弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。27イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。」28すると、ペトロが答えた。「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。」29イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟から降りて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。30しかし、強い風に気がついて怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。31イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われた。32そして、二人が舟に乗り込むと、風は静まった。33舟の中にいた人たちは、「本当に、あなたは神の子です」と言ってイエスを拝んだ。

(註)24スタディオン……長さの単位。1スタディオンは約185メートルにあたる。

(註)27わたしだ……「わたしはある」とも訳せることば。旧約では、神が自ら現れるときの宣言の形で、ともにいることを約束する力強いことばである。イザヤ書43章1-2節参照。

(註)28-32ペトロが答えた~……この部分は、同じ出来事を伝えるマルコ福音書6章45-52節、ヨハネ福音書6章15-21節にはなく、マタイ福音書だけが伝える。

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」2017813より)

パンダネ「週報」2017年 8月13日号

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2017年8月 4日 (金)

2017年 8月 6日の「聖書と典礼」

2017年 8月 6日の「聖書と典礼」

「主の変容」 A

イエスの顔は太陽のように輝いた。

(福音朗読主題句 マタイによる福音書172節)

 

 〔バビロン捕囚の時代(紀元前六世紀)にダニエルが見た幻として描かれているが、実際に本書が書かれたのは、紀元前二世紀のセレウコス朝シリアの支配下のこと。激しい宗教的な迫害の中で、神の最終的な勝利への確信を語る。〕

第一朗読         ダニエルの預言

その衣は雪のように白い。

(7章910節、1314節)

ダニエルの預言

9 〔わたしが〕見ていると、

王座が据えられ
「日の老いたる者」がそこに座した。
その衣は雪のように白く
その白髪は清らかな羊の毛のようであった。
その王座は燃える炎
その車輪は燃える火

10その前から火の川が流れ出ていた。
幾千人が御前に仕え
幾万人が御前に立った。
裁き主は席に着き
巻物が繰り広げられた。

                             

13夜の幻をなお見ていると、
見よ、「人の子」のような者が天の雲に乗り
「日の老いたる者」の前に来て、そのもとに進み

14権威、威光、王権を受けた。
諸国、諸族、諸言語の民は皆、彼に仕え
彼の支配はとこしえに続き
その統治は滅びることがない。

(註) 9日の老いたる者……神のこと。神の永遠性を思わせる表現である。

(註) 白……白は光の色と考えられ、神の聖性を表す。

(註) 炎 火…・・・裁きと清めをもたらす神の力の象徴。

(註)10巻物……変更されることのない神の意志を象徴的に表す表現。

(註)13人の子……本来は人間一般を指すが、この個所のため、神が最終的に遣わす特別な方(審判者・王・救い主)を指すようになった。

(註) 雲に乗り……神から来られた方であることを表す。

 

 〔ペトロが教会の指導者として、遺言のように教えを述べる形で書かれた書。栄光のキリストが再び来られるという待望の根拠が語られる箇所。〕

第一朗読        (ニ)ペトロの手紙

わたしたちは天から響いてきたこの声を聞いた。

(1章1619節)

使徒ペトロの手紙

16〔愛する皆さん、〕わたしたちの主イエス・キリストの力に満ちた来臨を知らせるのに、わたしたちは巧みな作り話を用いたわけではありません。わたしたちは、キリストの威光を目撃したのです。17荘厳な栄光の中から、「これはわたしの愛する子。わたしの心に適う者」というような声があって、主イエスは父である神から誉れと栄光をお受けになりました。18わたしたちは、聖なる山にイエスといたとき、天から響いてきたこの声を聞いたのです。19こうして、わたしたちには、預言の言葉はいっそう確かなものとなっています。夜が明け、明けの明星があなたがたの心の中に昇るときまで、暗い所に輝くともし火として、どうかこの預言の言葉に留意していてください。

(註)18聖なる山……きょうの福音の舞台となった山。位置については諸説がある。伝統的にガリラヤ地方のタボル山とされるが、もっと北方のヘルモン山かもしれない。

(註)19明けの明星……明け方に見える金星のこと。明るさをもたらすものと考えられ、救いの到来の象徴とされた。

(註) 預言の言葉……旧約聖書のことばのこと。

 

 〔最初の受難予告があってから六日目の出来事。四旬節第二主日にもこの変容の出来事が読まれる。この出来事は、十字架を通って栄光に至るイエスの道に弟子たちを招くものであった。〕 

福音朗読        マタイによる福音書 

イエスの顔は太陽のように輝いた。

(17章19節)

マタイによる福音

1 〔そのとき、〕イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。2イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。3見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。

4ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」5ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。6弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。7イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」8彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。
9一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも話してはならない」と弟子たちに命じられた。

(註) 3モーセとエリヤ……モーセは律法を、エリヤは預言者を代表する人物。「律法と預言者」で、旧約聖書全体を表した。

(註) 4仮小屋……幕屋を意味する言葉。ペトロはこの素晴らしい光景が消えてしまうことを惜しんで、彼らの住まいを建てようとした。

(註) 5……目には見えないが神がそこにおられるというしるし(出エジプト記403438節など参照)。

(註) これは私の愛する子~……ヨルダン川での洗礼のときも同じ声が聞こえた(マタイ福音書317節参照)。

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」20178 6より)

パンダネ「週報」2017年 8月 6日号

~~~カトリック兵庫教会報~~~

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