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2018年11月 9日 (金)

2018年11月11日の「聖書と典礼」

2018年11月11日の「聖書と典礼」

「年間第32主日」 B

この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。

(福音朗読主題句 マルコによる福音書1243節より)

 

 〔紀元前九世紀のこと。北イスラエルの王アハブが異教の神々を導入し、主の怒りを招いたため、預言者エリヤは旱魃が起こることを告げ、身を隠した。なお、イエスはルカ福音書426節でこの出来事に言及している。〕

第一朗読       列王記()

やもめは小麦粉で小さいパン菓子を作って、

エリヤに持って行った。

(17章1016節)

列王記

10〔その日、預言者エリヤは〕立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。11彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。12彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」13エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。

14なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。
 主が地の面に雨を降らせる日まで
 壺の粉は尽きることなく
 瓶の油はなくならない。」
15やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。16主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。

()10サレプタ・・・アハブ王の支配圏外であるフェニキア地方の町。

() やもめ・・・旧約において、孤児や寄留者と並んで、貧しく、弱い人々の代表。旱魃の時など、真っ先に苦しむのはこの人々であった。

()12あなたの神、主は生きておられます・・・語っている言葉が真実であることを誓うときにこのように言う。

()13パン菓子・・・丸く平たいパンのこと。

 

 〔ヘブライ書は、旧約の祭司職と比較しながら、イエスの十字架による救いの素晴らしさを語る。イエスこそ真の大祭司として、神と人とを完全に結びつける方なのである。〕

第二朗読     ヘブライ人への手紙 

キリストは、多くの人の罪を負うために

ただ一度身を献げられた。

(9章2428節)

ヘブライ人への手紙

24キリストは、まことのものの写しにすぎない、人間の手で造られた聖所にではなく、天そのものに入り、今やわたしたちのために神の御前に現れてくださった〔のです。〕

25また、キリストがそうなさったのは、大祭司が年ごとに自分のものでない血を携えて聖所に入るように、度々御自身をお献げになるためではありません。26もしそうだとすれば、天地創造の時から度々苦しまねばならなかったはずです。ところが実際は、世の終わりにただ一度、御自身をいけにえとして献げて罪を取り去るために、現れてくださいました。27また、人間にはただ一度死ぬことと、その後に裁きを受けることが定まっているように、28キリストも、多くの人の罪を負うためにただ一度身を献げられた後、二度目には、罪を負うためではなく、御自分を待望している人たちに、救いをもたらすために現れてくださるのです。

()24まことのものの写しにすぎない・・・地上の聖所(エルサレムの神殿)は天の聖所の写しと考えられている(856節参照)

() 神のみ前に現れてくださった・・・これは直訳。フランシスコ会訳では「神のみ前に立って、わたしたちのために執り成しておられる」と解している。

()25大祭司が年ごとに・・・年に一度の贖罪日に大祭司は至聖所に入って贖罪の儀式を行った(出エジプト記3010節、レビ記16章参照)

 

 〔神殿でのイエスの活動の終わりの部分。神殿に来ていたさまざまな人の姿を見ながら、イエスはその人々の中にある欺瞞と真実を指摘する。〕

福音朗読    マルコによる福音書

この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた

(12章3844節、 または 12章4144節)

マルコによる福音

 〔そのとき、〕
38イエスは教えの中でこう言われた。「律法学者に気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ることや、広場で挨拶されること、39会堂では上席、宴会では上座に座ることを望み、40また、やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。このような者たちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。」
41イエスは賽銭箱の向かいに座って、群衆がそれに金を入れる様子を見ておられた。大勢の金持ちがたくさん入れていた。42ところが、一人の貧しいやもめが来て、レプトン銅貨二枚、すなわち一クァドランスを入れた。43イエスは、弟子たちを呼び寄せて言われた。「はっきり言っておく。この貧しいやもめは、賽銭箱に入れている人の中で、だれよりもたくさん入れた。44皆は有り余る中から入れたが、この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」

()38長い衣・・・学者の身分を表す服装である。

()42レプトン クァドランス・・・レプトンはギリシアの最小額貨幣。一レプトンは128分の1デナリオン。クァドランスはローマの貨幣でその倍にあたる。今でいえば百円足らずぐらいということになろうか。

 

(オリエンス宗教研究所発行「聖書と典礼」20181111 より)

 

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